
それは、投資家で企業家でもあるまつかぶおうどんさんが、「かぶを売らなきゃ、お金をあつめられないのはおかしい!」と突然Twitterで騒ぎだしたことから、はじまりました。その当時、世界中でICOが新しい『お金のあつめ方』として持てはやされていたんですけど、まつかぶさんのはそれとも違うみたいなんですよね。どのホワイトペーパー(じぎょうけいかくしょ、みたいなものです)にも、『それっぽく』みえる、キラキラとした夢ばかりが書かれていました。 そんな中、まつかぶさんが出してきたのは、A4用紙2まいにもみたない、ぺらっぺらのものでした。しかも、まつかぶさんは、自分のブログの中で、その内容をふざけたイラスト付きで紹介していたんです。かそう通貨村の民(たみ)の大半は、「こんなふざけたお金集めは見たことがない。VACUSなんて、ただのScam(詐欺)だ!」とおこり出しました。 たしかにこの頃、このようなtwitterやブログを使った『お金のあつめ方』は他にはなかったのです。だけど、現実は時に奇妙なものです。VACUSを欲しいと思う人たちは、ほかの村には沢山いたんですよね。
第一話「新しいお金の集め方――落書きの中にある真実――」